豪雪地帯では、風雪による犠牲者の70%以上が雪下ろし中の事故が原因になる年もあります。
高齢者の一人暮らし世帯が増える中で、雪下ろしの事故に巻き込まれ発見が遅れるケースも目立っているのが現状です。
そこで2016年に調べた最新の安全対策について紹介したいと思います。
安全な雪下ろし対策とは
どのような場面でも100%安全とはいえませんが、過去の事例から雪下ろしの安全対策は確実に進歩しています。
段取り八分の例えもあるように、事前の準備が安全な雪下ろしには欠かせません。
雪下ろしに準備するもの
作業者は必ず2人以上
一人での雪下ろし作業は、落ちてきた雪で埋もれた場合に発見が遅れ大変危険です。必ず2人以上で行ないます。
一人暮らしの世帯では、一人でするよりもご近所さんと一緒に作業することで、安全に早く雪下ろしを終わらせることができます。
はしごを使うときの注意点
はしごを使って屋根に上るときは、靴の雪を落としてから上ります。
必ず一人がはしごを支えておきます。落雪があるのでヘルメットは必須です。
命綱・安全帯の着用
雪下ろし中に屋根から落下し骨折したといったニュースは、毎年のように聞く話ではないでしょうか。
棟部分(屋根の最上部)にレールを接地し、これに命綱を固定する方法が広がっています。市販の部品を利用することで、コストも2万円台からと低く抑えることができます。
ホームセンターなどに相談すれば、必要な資材を紹介してもらえるはずです。
専用の機材を業者に依頼するのであれば、補助金が出る市町村もあるので確認してみましょう。
命綱は登山やクライミング用のものがベストで、通称トラロープは滑りやすく危険です。直径10mmの太さがあれば、雪下ろしには十分です。屋根から滑り落ちない長さに切って使います。
屋根に上ってからロープを結ぶのは慣れた人でないと難しいので、カラビナにロープを結んでおいてレールと安全帯につなぐのが簡単です。
スコップを持っているので、ロック付きのカラビナを使ったほうが、スコップが当っても外れないので安心です。
雪下ろしに便利な安全帯は、コメリが開発した商品が注目されています。腰と太モモを固定するので、腰だけに負担がかかることがなく作業がしやすいそうです。
ヘルメットの着用
屋根の上で作業する人はもちろん、地上で支援する人もヘルメットは必須です。
屋根の上で転んで頭を打ったら、せっかく命綱をしていても重大な事故になりかねません。
地上で支援する人も、屋根からの落雪から頭を守る必要があります。屋根の雪は重く凍っていることもあるので、ヘルメットを着用することで衝撃を和らげることができます。
地域によっては近くにヘルメットを売っているお店がないかもしれませんが、楽天市場などのネットショップを利用すれば1,000円程度で購入することができます。
まとめ
・雪下ろし作業は2人以上
・はしごは1人が必ず支えておく
・命綱と安全帯の着用
・ヘルメットの着用