災害と報道

大規模な災害が発生したときに、一番怖いのは人間心理です。ちょっと考えれば分かりそうなデマであっても、多くの人が移動するから安全なんだろう。冷静さを失った状態では、正常な判断ができなくなります。

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危ない地域に大勢が押し寄せることで、事態は更に悪くなってしまいます。私の経験からも、報道カメラが到着していない地域では、高い確率で暴力事件が起きていると考えたほうが無難です。

マスコミが報道しているのは現場の真実ではなく、カメラマンや記者がいる場所の状況に過ぎないのです。日本国内ではどんなに乱暴な人でも、テレビカメラの前で人を殴ったり商店を襲う人はいないでしょう。

東日本大震災のときには、私の住んでいる地域で暴力事件が発生しました。商店側が流通の乱れを理由に値上げをしたのが原因で、怒った人が店長を殴ったそうです。

平時であれば「こんな店はもう利用しない」で終わるようなことですが、災害直後は確実に品不足になるので多くの人がピリピリした精神状態になります。

この事件が起きたときに誰かが地元の新聞社に一報したそうですが、記事にはなりませんでした。

日本人はこんな災害が起きたのに他人に食べ物を譲ろうとする民族。といった報道が世界を驚愕させていた頃なので、新聞社としてはとても真実を伝える勇気がなかったのでしょう。

阪神淡路大震災のときには、ペットボトルの水を1本2千円で販売していたコンビニがあったそうです。これは深夜番組でとある芸能人が被災者から聞いた話を伝えていたものですが、時間帯からしてもあまり多くの人には伝わらなかったと思います。

このように、災害時には日常では考えられないことが実際に起きます。

「自分の身や家族は自分で守る」これくらいの覚悟をしておく必要があります。

報道陣が集まる地域は治安が保たれ物資も集まりやすいような気がしますから、そんな地域に一時避難するのも一つの方法かも知れません。