災害に備えた備蓄で忘れがちなのが、ガソリンなどの油類です。
自動車は移動するためだけの道具ではなく、冷暖房として使うことができます。車の中に長時間滞在することはエコノミークラス症候群の危険がありますが、手軽に確保できる冷暖房装置として役立ちますから、真夏や真冬には有効活用できます。
市販のインバーターを接続すれば、自動車のバッテリーから家庭用の100V電源を確保することもできます。
シガーソケットかバッテリーに接続するだけで家庭用の100Vが給電され、価格も3,000円程度から購入できるのでアウトドアを楽しむ人たちには人気があります。
一部の避難所ではエンジン式の発電機を準備しているケースもありますが、ガソリンの管理や運転中の騒音、一酸化炭素中毒の危険などから必ずしも普及しているわけではありません。
そこで近年注目されているのが、自動車を発電機として利用する方法です。東日本大地震発生時で活躍したのを、テレビなどで見たかもしれませんね。
一般的な自動車やハイブリッド車は、100Vを供給するためにエンジンを掛けっぱなしにする必要があります。ハイブリッド車には、オプションで外部給電機能を搭載できる車種もありますからメーカーに問合せてもいいでしょう。
ガソリンタンクが空になりそうなときにだけ満タンにするのではなく、普段からできるだけ満タンに近い状態を心がけましょう。
地震など大規模な災害が発生すると、高速道路は安全点検のため長期に渡り通行止めになることが予想されます。
道路の陥没や亀裂により主要道が通行できなくなると、ガソリンの供給もストップしてしまいます。東日本大震災のときには、国道沿いでガソリン1リットルを2,000円で売っている個人の人もいました。
普段何気なく使っているものこそ、災害時に不足するものです。もう一度、周囲を見直してみる機会になれば幸いです。